余りものを活かすのが本当の達人

一流食材をふんだんに使って、業務用の調理器具を使って料理をする一流シェフ、パティシエ、板前さんも素晴らしいですが、前日のおかずの残り、冷蔵庫の余りものを使って、自宅で美味しい料理をつくれる人って料理の達人ですよね。
時々、料理番組を見ますけど、都内のデパ地下か紀伊国屋のようなところに行かないと入手できないような、聞いたこともない調味料や野菜など使っている料理を見ると、「そんなの家庭で出来る訳ないだろう!」って思います。
まあ、僕自身はあんまり料理をしませんけども。(苦笑)
バンクーバーに居た頃、「フードネットワーク」というTVチャンネルで、Rob Rainfordという黒人シェフのバーベキュー料理番組があったのですが、とにかく下ごしらえとか、仕込みとか、調理時間が長すぎて、全く持って現実的でない料理ばかりでした。
「この状態で6時間ほど漬け込みます」「ホイルに包んだものを2時間ほどグリルします」「この肉を3時間ほど蒸し焼きにします」てなことをサラッと言います。
えっ?今なんて?おいおい、そのバーベキュー料理、前日の朝から丸一日やっても日が暮れちゃうよ!的な料理ばっかり。しかもバーベキューグリルが日本では売ってないような大型の超本格的なヤツ。あまりのバカバカしさで、毎回見てしまうんですけどね。(笑)
話がそれましたが、
デザインの世界でも共通したことが言えると思います。
限られた条件の中で自由な発想が出来る人はデザイン力に優れていると思います。
立川にある人気のカフェ、『ガーデンクラフツ』さんは、本業はエクステリアの設計施工をされる会社さんです。
その園芸ショップに併設されたカフェは、オーナーの創意工夫であらゆるところに余った資材をメインにして、とても心地よい空間になっています。
先日亡くなられた地井武雄さんの「ちい散歩」にも登場したお店です。
床、壁、天井、本棚、トイレ、窓、テーブル、ドア、その他アイデアの数々は上げればきりがありません。
本業がエクステリアデザインとは思えないほどにインテリアデザインが魅力的なので、ここに来たお客様が建築の内装工事をして欲しいと依頼を受けることもあるほどです。






写真はほんの一部だけ。
アイアン門扉が本棚になっていたり、ベッドのフレームでテーブルをつくっていたり、厚めのフローリングでドアをつくってみたり、アイアンフェンスが天井から藤棚のように下がっていたり、とにかく楽しい。
こういうアイデアが出せる人こそ、優れたデザイナーなんだろうと思います。
(ご本人は、楽しんでいるだけであまりその意識はないようですが)
ぜひ立川に行かれることがあったら、ランチやティータイムに!
もちろん、料理もデザートも最高です。

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