現場は生き物、現場は先生

大学で建築を専攻して以来、かれこれそれなりの年月が経過していますが、建築と言っても今まで設計・開発の側として仕事をしてきた時間の方が、施工監理側として仕事をしてきた時間より圧倒的に長いです。
現場監理としての経験もありますが、基本は設計監理として現場へ出向くことの方がメインでした。
設計とは不思議なもので、
それなりに経験もして、資格もあって、物件も数多くやってきてはいるものの、誤解を恐れずに少々大袈裟な言い方をすると、図面通りに何事もなく納めた経験は一度もありません。(笑)これはゼネコンや住宅メーカーに居る時からずっとそうでした。
これは決して僕だけのことではありません。
あんまり言うとちょっと変ですが、これはきっと日本中、いや世界中の建築設計の方なら大なり小なり分かってもらえる話です。
決して手を抜いている訳でなく、
それでも、必ずと言っていいほどに『現場』では予期せぬ事態に見舞われます。不思議です。
今日もとある設計監理をさせてもらっている現場で、タジタジでした。
既存の建物にテナント工事をする場合、今あるその空間が全てです。
直角だと思っていた壁が実は詳細に計測するとそうでなかったり、床のレベルも水平でなかったりと、竣工図として残っている資料にすら表現されていないことが現場にはあふれています。?単位でどんどん想定と違ってくるのです。
「現場100ぺん」とはよく言うもので、机の上、PCの前でいくら頭をつかっていても現場に出た方が早いし正確。
大変、だけど楽しい。それが建築の現場です。
大工さんや職人さんに叱れながらもやっぱり建築っていいなと思う。
出来た時の感動、お施主様、お客様の笑顔、そして「ありがとう」の一言、それが見たくて、聞きたくて、設計や監理の仕事もやっています。
世界から楽しい資材を集めて、沢山の人に知ってもらうのも好き。
新しいものを設計する、デザインすることも好き。
そして、職人さんと一緒になって苦労しながら形にしていく現場も好き。
マテリアルワールドは単なる材料販売商社ではありません。
「好き」とか「楽しい」を大切にし、設計も現場監理もする別事業部がある、だからこそ設計が分かり、現場がわかり、資材もわかる。
国内のいいところ、海外のいいところ、それらの違いも知っている。
そうしたベースの上に立って、常にベストな答えを模索しているんです。
土日も休まず動く現場。
全国の建築職人さん、本当に御苦労さまです。
現場を支えて下さっているみなさんに、設計側を代表して感謝します!
今日は各地で風が強いです。みなさんお気をつけてください!

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