カオスは是か非か

今日はちょっとマテリアルから離れて、アカデミックに?都市計画とか景観のことで僕の感じていることをシェアしたいと思います。今日はちょっと長いです!(っていつも長い?)
日本と海外の建築事情の違いを考えるに圧倒的に違うのが「景観条例」「都市計画条例」にあたる部分だと思っています。
日本の都市ほどごちゃごちゃしたところは世界中のどこにも見当たりません。最先端の建築技術や個々の建物はデザイン力があるにも関わらず、街全体としてはバラバラでどこか統一感がありません。敷地の割りもイビツです。それを『カオス』(混沌)といい、日本らしさのいい部分という意見もあります。それはある意味うなずけます。
新橋などガード下のごちゃごちゃした飲み屋街も嫌いではないので。(笑)
カオスを客観的に認識できる話をご紹介します。
カナダに居た頃、安藤忠雄さんの講演会をバンクーバーのキャンパスで聞くチャンスがあったのですが、最初のスライドは東京の都市の上空写真でした。それを見せて「これはコラージュ写真じゃありません」と言い、会場の1割くらいの日本人は苦笑するのですが、英語に通訳された後の海外の方の反応は「え、マジで?」というようにかなり引き気味というか、笑いは一切起こりません。特に日本を知らない、来たことがない海外の人にとってはそれくらい異常な光景に見えるのです。我々日本人だってそう思うのだから無理もありません。
海外、特にヨーロッパでは都市の景観を大切に守っています。一概に比較することは出来ませんが、やはり魅力的です。一定のルールの下に造られ、生活しています。
成田空港からの旅行や出張の帰り、成田エキスプレスやスカイライナーからの景色を見て、帰ってきたとホッとする反面、少々異様な街の光景にこんなところに住んでいるんだなって、思うことありませんか?
ちょっと話はそれますが、
最近、開発業者の方から断念されましたけど、武蔵野の森で大規模な開発予定がありニュースになっていました。
また、朝霞市の基地跡に広大な自然が残っていますが、ここでも公務員宿舎を建てる計画があります。これもテレビで取り上げられています。
僕の住んでいる街でも、市の公園の駐車場が民間の高層建物になってしまいました。活気のあった公園は今死んでいます。
こうした話は全国にいくらでもありますよね。
僕は何もマンションやビルの開発が良くないという言っているのではありません。僕自身、マンションに住んでいますし、オフィスもビルのフロアーを利用させてもらっており、恩恵を沢山もらっています。
僕がちょっと投げかけたいのは、日本の都市計画そのもの、将来の景観をどうつくるのか、街をどうつくっていくのかというもっとベースの部分で各地方自治体とか政治の部分で整備しない限り、いつになっても経済ベースが先行し過ぎてしまい、大切なものもどんどん形を変えていってしまうというところを危惧しています。
これも僕の持論ですが、建築には必ず破壊行為が伴います。どんな更地であれ、大なり小なりの破壊があるのです。ビルの北側で新たに出来る日陰、風の流れの変化、交通量の増大、その他何かが出来れば新しいものが生まれ、それはいつもポジティブなことばかりじゃないってこと。
それを理解し、街全体で判断しコントロールするのはやっぱり行政だと思っています。
きれいな、自慢できる街。どうせ住むならその方がいいですよね。
じゃ、具体的にどんなことがある?と言われると、すぐに思いつくことが数点あります。
でも、ここから急にちっちゃな話になってしまいますが…
?電柱、電線の地中埋設化
?旗状敷地の制限
?道路には必ず歩道を設ける
?一定比率での緑化スペースの義務化
?街や地域毎の「色彩」の尊重
?鉄道と道路の立体交差化
?ポケットパークの積極的導入
?看板、イルミネーションの基準見直し
これらは前段の大きな構想とは乖離しているようにも思えますが、まずはこうした目の前のことから始めてはどうだろうと思う今日この頃です。
さて、ちょっと話題が難しすぎたでしょうか?
みなさんの意見が聞いてみたいです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください