瀬戸内海の風に吹かれて

7月がスタートしました。
そろそろ夏本番、マテリアルワールドの新期スタートでもあります。
今年は節電の夏でもありますね。
昨年は関東では計画停電もありましたが、昨年にも増して、今年は全国的に節電が重要になりそうです。
原発をどうしていくのかという国レベルでの大きな問題もありますが、その話をしていく前に、まずは個人・企業ベースで身近にできる節電をどんどん推進していくことは必須ですよね。
昨年だって節電でエレベーターもエスカレータも最小限で、エアコンも控え目で、夜の街からは電飾も消えてましたけど、それでも乗り切ってきたんですから、やってやれないことはないと思っています。
クールビズはすっかり定着してきている感がありますが、今年からは「節電ビズ」的発想も定着させていきたいものです。
かくいう僕も、汗かき、暑がりの方ですが、なるべく自宅もオフィスも工夫していけたらと思っています。
マテリアルワールドの節電アイテムといえば、ソーラーブリック。
電気を使わない照明器具ですから、節電というより、ゼロ電?!ですけども。(笑)
今日はそのソーラーブリックを採用して頂いた素敵な物件のご紹介です。
設計は、『S.O.Y.LABO.』の山中祐一郎さん。
山中さんは僕の前職の企業の外部顧問も務める才能あふれる若きデザイナーさんです。建築のみならず、プロダクトデザインや、執筆分野でも類い稀な才能を発揮されている方です。
物件は、瀬戸内海に面した四国中央市にあり、『伊予三島の家』と名付けられた住宅です。風が吹き抜け、光が降りそそぐ気持ちの良い解放感に溢れていて、恵まれた広い敷地に大きな水盤や芝生が広がるその佇まいは、ちょっと東京近郊ではありえない、まるでモデルルームのような素敵な建築です。




アプローチ、そして水盤の中にもソーラーブリックを配置して頂いてます。
ひとつ一つは小さなものですが、アクセントととしての役割をしっかり果たせているように思います。
本来は当たり前のことですが、伊予三島の家を見ていると、建物本体だけじゃなく、アプローチも、庭も、そしてそれらの連続性・一体感がとっても大切だなと改めて感じさせてくれます。
非住宅(オフィスビルや商業施設)では外構も一体にして考えていくのは当然の作業なのですが、こと住宅建築においては、建築本体のデザインとエクステリアのデザインが切り離されている、分業になっている状況の方が実は多いと思います。
びっくりするかもしれませんが、住宅の建築士の人の中にはエクステリアに全く関心がない人もいますし、エクステリアデザインの人においても、建築に興味がない人もいます。これは、個人だけでなく、企業単位でも見受けられます。
建物は建てるけれども、エクステリアについてはまったく関与しないという会社も実は結構あるんです。
伊予三島の家では、芝の庭も水盤も、エクステリアというよりも、建築本体の一部として捉えた方が正しいくらい建築と見事に一体化していると思います。
そこを意識しているからこそ大きく開け放せる開口部や水盤が空間をつなげているのであって、こうしたデザインは、先に建物だけを建てて、後から外構を別に付け加えるプロセスにおいてはなかなか実現できるものではありません。
都心部で多く見受けられる狭小地では、そうはいってもできることに限界があるということも否めませんが、山中さんは、そんな時でも必ずや何か仕掛けをされています。ぜひチェックしてみて欲しいです。
『S.O.Y.LABO.』
マテリアルワールドは建築資材の販売という立場ですが、建築もインテリアもエクステリアもプロダクトも、すべてのデザインをつなげていく、そんな役割も意識していけたらと思っています。

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