既製品or特注品

どの業界、どの世界にも、存在する二つの選択肢。
『既製品』と『特注品』。
あなたはどちら派ですか?
オーダーメイドの靴やスーツというのはビジネスパーソンにとって憧れです。車にも沢山オプションアイテムってありますし、PCも携帯電話今やカスタマイズする時代。もはやショップに並んでいるものでは飽き足りない訳です。
建築も例外ではありません。
大きな意味で捉えれば、「建築」という行為は本来「特注品」というカテゴリーに当てはまるはずです。基礎も構造躯体もすべては図面を描くことで決まってくる訳で、最初からそこに何をどう建てるかは決まっていないからです。
たとえそれが戸建建売分譲住宅だって、賃貸アパートだって、チェーン展開のビジネスホテルだって、もともとは0からの設計です。
でも、ちょっと視点を変えると、
これらは全て画一的であるとも言えると思います。
建売住宅やアパート、マンション、あるいはビジネスホテルの外観、間取り、広さ、設備仕様などなど、どれも広く受け入れられる層に向けているものは、どうしてもターゲットが同じなので、傾向とか流行があり“標準的”に見えます。
つまり、受手からすると「既製品」というニュアンスに変化してしまいます。似たような特注品が沢山あったらそれはもはや既製品になるというようなイメージです。
だからみんなこぞって「差別化」に奮闘します。
ちょっとでも違うように。
建築資材でも同様なことが言えます。
例えば、マテリアルワールドのオリジナルアイテム『TOKYOジャケット』は既製品ではつまらない、もっと違った楽しいものを、というコンセプトで手作りの言わば特注品の王道商品です。
そのトウジャケですら、もし爆発的に普及したら、将来業界では“既製品”となる日が来るやもしれないのです。(そんな日が来たら凄いですけど。笑)
面白いものですね。
「既製品」をチョイスするのか「オーダー」にするのか。
それともそれの組み合わせか。
一概にどちらが正しいとか、望ましいということはありませんが、設計段階や施工現場において、建築士は常にこの判断作業の繰り返しです。
コストという絶対的な枠組みの中でいかに楽しく、新しく、オリジナリティを出しながら進めるのか?葛藤の連続です。
建築資材を提供するマテリアルワールドとしては、業界内で「既製品」として認知されるほどになりたいと同時に、他にはないオリジナルな存在でありたい、ある意味「特注」であり続けたいという想いがあります。
いいとこ取りの目標でずうずうしいのですが(笑)、頑張ってそんなポジションを確立したいと思います。

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