スッキリ・シンプルの裏にある緻密なプロセス

暑中お見舞い申し上げます。

今日から8月ですね。

7月の長雨でずっと太陽が恋しかったのに、今度は連日猛暑続きで身体も参っています。

まだ夏がスタートしたばかりなのに、体力消耗されている方も多いのでは?

くれぐれもお気をつけてください。

 

ここしばらく、当社赤坂オフィスのすぐ裏手にある物件がピークを迎えておりました!

いつもお世話になっている三井不動産レジデンシャルさんの物件で、施工は安藤・間さん、設計はミサワアソシエイツさん。

この物件、実は大学の同期、三井建設時代の上司、同期など、沢山のご縁に恵まれてのお仕事です。

今回外構の剣先フェンス・門扉で参画させて頂きました。

知っている間柄だからこそ、絶対にミスは出来ない、妥協したくない、期待値を超えて満足してもらいたい。

かなりの重圧の中で日々過ごしておりました…。

関係者のみなさま、ありがとうございました。

 

ようやく一区切り出来たところなので、少し先出しでご紹介します。

 

いつもの一般的に多いブラックではなく、淡いブルーグレーのような特注色。

サッシなども全てこのオリジナルの特注色で統一されています。

 

形はシンプルなので、出来上がってしまえばなんてことのないように見えますが、スッキリと見せるために内側に親柱もオフセットさせて、パネルの割り付け、ミリ単位で妥協しない特注加工の剣先、強度を保持しつつ極力ボルトナットやビスが見えない接合、コーナー部分の角度合わせ、目隠しのパンチング板の穴サイズやピッチ、丁番の軸心の径に至るまで、相当細かく検討されています。

今回の物件も、回数数えきれないくらい図面修正を重ねています。

また、取付工事も一筋縄ではいかず、紆余曲折ありましたが、完成まであともう少し。

 

マテリアルワールドは純粋な製造メーカーではありませんが、こうした手間のかかるロートアイアン、ロートアルミにおいて設計・施工・製作のすべての面をケアしながらコーディネートしていく経験値と総合力があると自負しています。

特注製作品は設計者の想い・要望と、製造側の技術・製作上の限界、コストなど、時に相反する問題をクリアーしながら進めていく必要があります。

大きな部材のように見えますが、実際はミリ単位での調整・検討を何度も行い緻密に計算されています。

むしろ、シンプルでスッキリ見えるようにする方が、そこに至るまでのプロセスは長く、複雑かもしれません。

大変だからこそ、遣り甲斐のある仕事。

マテリアルワールドの取扱いアイテムの中で、このロートアイアン・ロートアルミの製作モノだけは、これからもずっと特別な存在であり続け、僕自身が試される仕事だと思っています。