つくったのはカタチじゃなくて、ハート

「看板」、「表札」というのはその主のいわゆるもう一つの“顔”であり、製作物の中でも、最も気を遣うアイテムの一つでもあります。
それが企業や団体になると、ロゴマークやシンボルマークなどが加わることがあり、その形、サイズ、バランス、カラー、フォント、素材に至るまで、厳しいルールや基準があり、製作には大きなエネルギーを注がれることが多くなります。
マテリアルワールドでも、実は個人邸やアパート、店舗などの看板や表札の製作の依頼を受けること時々があります。
但し、なかなか企業名・個人名などはこの場でオープンにできないので、事例をご紹介する機会が少ないのですが、今回、商店街のゲート製作のお手伝いをさせて頂きましたので、ご紹介させて頂きます。

場所は、東京の中野駅南口出てすぐのところにある「レンガ坂商店街」。
これまでマテリアルワールドが経験した看板類の中でも、比較的大きな工作物ですが、その大きさからは想像もつかないくらい、かなり細部に至るまで、それこそ“ミリ単位”の調整を何度も繰り返して、ようやく完成したアーチゲートです。
先に触れたように、看板や表札は誰しも想い入れが強いのですが、その中でも今回のプロジェクトでは商店街の会長さんであるOさんの並々ならぬ熱意と、妥協を許さない姿勢に途中で何度も挫折しそうになりましたが(苦笑)、最終的に関係者の皆さまに喜んで頂けるものになったのではないかとホッとしています。
製作だけでなく、商店街ということもあって、設置工事は本当に大変だったと思います。
出来てしまえばなんてことはないように見えますが、かなり複雑な構造です。

商店街、それも駅前の人通りの多い場所で、アーチゲートという大きな製作物の依頼でしたので、最も気をつかったのが構造強度計算。
今回は、専門の構造設計事務所に依頼して、部材サイズや柱の構造・地中埋設部分の基礎に至るまで、詳細に検討しました。
実はこの柱の下に暗渠(雨水が流れる側溝)が来ているということで、それを避けながらのゲートの立ち上げとなるため、柱の構造をコンクリートにすることが出来ず、鉄骨フレームで構成された柱となっています。
さらに、工事中に電話の幹線ケーブルが通っていることが判明するなど、完成するまで現場の苦労は計り知れません。
そうしたこともすべて含めて、1つのプロジェクトを終えることが出来た達成感があります。


ベンチのパーテーションも担当させて頂きました。


夜になるとライトアップされます。
当社はこのプロジェクトの一部である、物理的には「看板」を製作した訳ですが、今回ほど、『想い』を強く感じたことはありません。
100人に1人も気が付かないようなデティールまで、会長さんを始めとする商店街の皆さんの想いが詰まったこのプロジェクト。
決して大きくないレンガ坂商店街ですが、これからも地域の方々にとっての大切な場所として、多くの人で賑わう場所になって欲しいと願っています。

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