とおまわりのススメ

春は新しいスタートの季節です。
でも、必ずしも自分の描いた夢や希望通りに順調なスタートを切れた人ばかりではないはずです。
というよりも、もしかしたら、悔しい想いをしている人の方が本当は多いかもしれません。
志望校に入れず浪人している人
希望する企業に就職出来なかった人
自分の希望する部署に配属にならなかった人
希望していないところに転勤や出向を命ぜられた人
色々と人生は簡単にはいきませんよね。
今はそのことをプラスに受け止めるだけの心の余裕が無かったり、悔しくて、泣けて、落ち込んでいるかもしれません。
でも、もしかしたらそんな人はラッキーなのかもしれませんよ。
少しだけ「まわり道」、「寄り道」が出来るからこそ得られるものってあるのです。
これからの自分次第でそれがプラスに転換できるかもしれない、順調に近道を進むよりもっと素晴らしい未来があるかもしれない、という話を、僕の経験談から少しでも参考にしてもらえたらと思って、紹介したいと思います。
僕は一浪して、大学に入っています。
東京都立大学(現、首都大学東京)の建築学科ですが、高校生の時には受験していませんでした。
あまり好きな表現ではないのですが、いわゆる「偏差値」からすると、高校生の時に受験した大学は私立の比較的平易な大学です。
5校くらい受験しましたがどこも受からず、見事に不合格でした。(苦笑)
もし、現役でどこかに合格していたら、迷わずそこに行っていたと思うのですが、今思えばあの時に不合格になって良かったと心から思っています。
あの時の大きな挫折があって、僕は現役の時には考えもしなかった都立大学を選び、そしてそこで今でも大切な沢山の仲間に会えたからです。
最初に就職したゼネコンでも、
3年目に本社から支店に転勤を命ぜられました。
本社勤務のメンバーが花形物件を担当するのに比べて、支店の物件は規模の小さいものばかり。栄転ではなく、左遷。
同期はみんな本店勤務の中、何故自分なのか?と、プライド的にはここでも悔しい思いをしましたが、結果として一人でなんでもやらなくてはならず、業務全般に渡る広く、深い知識と実力が身についたのです。
6年目を目前に、転職を決心したのも、支店での業務を通じて自分に自信がついたからです。あの時に、本社勤務のままだったら、きっと転職などしなかったかもしれません。
転職した先の会社でも、「開発業務」希望でしたが、その希望は通らず最初の配属は「現場管理」でした。
いわゆる3K(きつい、汚い、危険)業務であり、精神的にも辛く、社内でもいつも問題視されるような部署でした。
1年間に5万キロ、多い人だと8万キロくらい社有車を乗り、東京から、軽井沢、清里、伊豆、那須塩原、九十九里などの別荘地の現場を常時10件以上管理しているのですから、どれほどハードな業務か想像してもらえると思います。
設計しかしてこなかったので、現場のことは全く分からずでしたが、がむしゃらにやっている間に、色々なことを学びました。
そして1年後には希望する開発へ転属となったのです。
その後の様々な業務に対して、机上の論理でなく、現場の目線で問題解決にあたることができのは、まさに現場管理を実体験したからこそ。
その時には気づけなかったのですが、現場を知らずして商品開発など到底出来なかったのです。
僕の試練はまだ続きます。(笑)
開発業務を担当する間に、海外とのやりとりが多くなり、やがて紆余曲折あって、カナダにある子会社に出向になります。
北米セールスの拡大をしていくと意気揚揚とカナダに行ったのですが、僕のイメージしていた出向目的とは違い、カナダ北米業務はどんどんと縮小化されていったのです。
出向当時100人いた現地スタッフが2年も経たない間に35人くらいまでになったのですから、セールス拡大どころではありません。
現地のメンバーからは子会社を潰しに来た「よそ者」呼ばわりされ、本社からはどんどんと圧力をかけられ、僕はどちらにも属していないような宙ぶらりんな存在で、毎日がストレスフルでした。
でも、そうした状況だったからこそ、追い詰められて精神面が鍛えられたのです。もちろん口ケンカ出来るほどに語学力もつきましたし、お金では買えない経験が出来たのです。
今、僕は独立して、世界中の様々な人と毎日のようにやりとりをしています。昨日1日だけもカナダ、中国、インドネシア、韓国と電話やメールでやりとりをしています。
文化も違えば、習慣も違う、もちろん言葉も。
うまくいかないこともありますが、今の僕があるのはカナダでの貴重な経験があったからこそです。
なかなかそんな建築士っていないはずです。(笑)
人生に『たられば』はありませんが、
僕が10代後半、20代の当時に、「そうなりたい」と思っていた通りに物事が進んでいたら、今はどうなっていたのだろう?
と思うことがありますが、想像すると怖いです。
間違いなく、ダメな人生を過ごしていたのではないかと思うのです。
今はその意味が分からなくても、とにかく目の前の環境から逃げずに頑張っていると、後で振り返って良かったと思える時がくると思うのです。
僕も今でも失敗や挫折の連続ですが、きっと近い将来にはいいことがある、その為の通過しなくちゃいけない経験なんだと思うようにしています。
だから、きっと大丈夫です。
もしうまくいかずに凹んでいる人がいたら、僕を見て元気出して下さい!(笑)
先日、大学の同窓会があり、沢山の素晴らしい先輩、後輩に会いました。
その時に、心の底から、
「ああ、20年前、あの時合格しなくてホントに良かった。」(笑)と感じ、このテーマにしました。
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Smile & Thanks 2009
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わたしたちマテリアルワールドは、
20年後も色褪せない世界中のユニークでオンリーワンな
一流建築資材を提供する会社です。
2015年までに20カ国、100アイテムの取扱いを
目指しています。
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