我が家は750スクエアフィート

関東地方の今日はほんとにいい天気でした。こんな日はどこかへ出かけたくなるものですね。夜の街のイルミネーションもいよいよクリスマスモードになってきました。夜もちょっと寄り道したくなっちゃいますよね。
さて、今日は建築の寸法についてちょっと触れてみたいと思います。
あたり前ですが、どの業界でも「寸法」というのはもっとも基本的事項かつ最重要事項だと思います。ですから、その基準となる「単位」だったり「基本となる数値・モジュール」というのは共通化されていることが多いと思います。
ところが、僕が感じるに、建築ほどちょっとこの寸法の扱いが厄介な業界も珍しいのではないかと思っています。
例えば、長さや面積を表す基準が何を指すかによっていくつも存在している点です。
土地や建物の規模、あるいは価格などを表すときは「○○坪」、マンションなどの住戸の広さ、オフィスなどは「○○?」、住宅などで各部屋の大きさは「○畳」、押入れ・物入れの幅などは「○間(けん)」、いまだに現場では「尺貫法:尺・寸・分」の単位でやりとりすることが多いです。
畳の大きさも関西と関東では「京間」「江戸間」と違いますし、ツーバイフォー工法などを採用すると当然ですが、2インチ、4インチという数値も出てきます。3尺を基準にした在来工法のモジュールに対して1mを基準とした「メーターモジュール」という単位で設計を行うこともあります。
これだけでも既に混乱気味ですが、さらに気をつけないといけないのが「呼称寸法」と「実寸法」が違うというものがあるという点です。
ツーバイフォー工法を例にとると、2インチとは本来1インチ:2.54?ですから5.08?といいたいところですが、2インチ材の寸法は38?だったりします。
設備品などにもこの呼称というのは多いです。
扉のサイズなども海外製品などを使う人の間では「2068」などという言い方が普通ですが、これは幅2フィート0インチ、高さ6フィート8インチということを指しており、知らないとなんだかさっぱり想像もつかないはずです。
だいたい今の学校で「坪」なんて教えていないと思うんですけど、世の中的にはまったく普通ですよね。人によっては坪じゃないと広さをイメージ出来ない人だっていますから。(笑)
どうでしょう?ほんのちょっと寸法の基準のことに触れただけでも相当ややこしそうですよね。(笑)
明治24年(1891年)に日本でメートル法が公認され、もう100年以上も経過しようとしているのにこの業界では相変わらず新旧入り乱れていて、この先も変わる気配が全くありません。本来昭和41年には尺貫法は取引や証明には用いてはならないと禁止されたはずなんですけど、不思議ですよね。(笑)
そう言えば書いていて思い出しましたが、建築ではないけれど僕の住んでいたカナダでもこの寸法の単位というのがバラバラで苦労しました。重量はポンドを使って、長さはフィートとメートルが混在、車のスピードメーターや標識は?、ガソリンは日本と同じリットル。なのに牛乳とかはガロン。お隣のアメリカではスピードメーターはマイル、ガソリンもガロン、ゴルフはなぜかどこでもヤード、etc…。
車でバンクーバーから国境を越えてアメリカに入った途端に標識の数値も違うので間違えてしまう人もいるくらいです。
紙のサイズも日本ではA4とかB4という規格ですけど、むこうではLETTERサイズとかリーガルといって違うんですよね。FAXとかほんと不便でした。
天気予報の気温も違いますしね。
話が逸れましたが、こうした背景もあってか、現場のコミュニケーションの行き違いで寸法間違いを起こしてしまうことも少なくありません。建築業界では「現場100ぺん」と言ってとにかく現場へ出て覚えろというのがありますが、そこにはこうした背景があるからかもしれません。大工さんをはじめとする職人さん達と直接やりとりするなら、まずこの部分で話が通じないと大変なことになります。
輸入資材を扱うマテリアルワールドでもこの辺の単位というのは気をつけないといけない部分なのです。
うーんディフィカルト!(ルー大柴風)。
でも、それが建築の面白さの一つなのかもしれません。
この続きはまた今度。

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